失敗から学ぶ物件探し!一人暮らし経験者が伝えたい5つの失敗談

この世に完璧な人がいないように、一度も失敗せずに済む人生はありません。

仕事でも普段の生活においても、「あー、やってしまったな」と後悔することは珍しくないでしょう。

だからいつまでも一つの失敗にくよくよすることはなのですが、物件選びに関しては話が変わります。

たいていの賃貸借契約書では『二年間は住んで下さい』と書いてありますから、よっぽどの問題がない限り、住み続けなくてはなりません。

敷金礼金という大金を払って、年単位で暮らしていくわけですから、物件選びだけは失敗したくありませんね。

筆者はこれまで四度引っ越しをしてきました。残念ながら、四度とも成功だったということはできません。そして周りの一人暮らしをしている友人からも、「失敗した……」という声をいくつも聞いてきました。

これから新生活を始めようとする方には、たくさんの物件を見るより前に、実際に一人暮らしをしている人の話を聞くことをオススメします。

物件の数は膨大ですので、『何に気をつけて決断すべきなのか』を判断する目を養いましょう。それでは、私が実際に体験したことや見聞きした失敗談をお伝えいたします。

①家は職場・学校から近ければ近いほどいい……は、大間違い!

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私が東京で二度目の家探しをした時の話です。

移動に時間をかけるのはもったいないと思い、『とにかく会社に近いこと』を最優先で家を探しました。色々妥協し、苦労したおかげで、会社まで歩いて10分という物件を見つけることができました。

お目当ての物件が見つかって、手放しで喜んだものですが、引っ越して1ヶ月くらいして異変が出てきました。

異変とは……仕事人間になってしまったこと。

近いから帰りの時間を気にしなくて済むと、はりきって仕事を頑張りました。どんなに疲れても、会社に近い分ギリギリまで睡眠が取れる。

遅くに帰っては、遅くまで寝る。そんな生活サイクルを送っていれば、当然身体を崩します。けれど私が会社の近くに引っ越したと知る人たちは、どんどん仕事を持ってくるという悪循環。

私自身仕事が好きだったために、全てを引き受けることに疑問を持ちませんでした。

これは個人の性格や資質による結果だとは思いますが、自宅と会社に距離があれば、こうはならなかったんじゃないかと思います。

電車通勤は面倒ですが、メリットはあります。階段の上り下りや歩くことは健康に良いですし、さまざまな景色を見ることもできます。

そしてこれは学生時代の友人の話ですが、友人は大学から徒歩五分のアパートに住んでいました。その結果、仲間たちの溜まり場になってしまったそうです。大学は空き時間がたくさんありますから、「次の時間空きだから、家に遊びに行きたい」と頼まれることが多いとのこと。

あんまり近すぎても、考えものです。

②一階にコンビニがあって便利!だけど虫と騒音被害に悩まされて……

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コンビニが近くにあると、すごくほっとしますよね。

夜すごくお腹が減ったときに夜食を買いに行ったり、うっかりボディソープを切らしたときにも助けてもらえます。飲み物でも調味料でも、生活に必要なものはたいてい揃う場所。それがコンビニです。

物件を探すときに、コンビニが近くにあることを条件にしている人も少なくないでしょう。そして一階にコンビニが入っているというマンションも増えてきました。

「コンビニが一階に入ってたら行き放題だ!」

そう思う人もいるでしょう。私もコンビニは大好きですが、残念ながらこういった物件はオススメできません。

理由は3つ。

虫が出る

清潔なコンビニからは想像がつかないかもしれません。しかし実は、虫が非常に多いのです。
特に夏の夜はコンビニの明るさにひかれて、ガやカメムシなどがうじゃうじゃと、それはもう恐ろしいです。暑いからといって窓を開けたら大惨事になります。

コンビニではなく飲食店の場合は、ゴキブリが出るという声もありますので注意して下さい。

とにかくうるさい

コンビニには、一日にたくさんの人の来店があります。しかも24時間営業。騒音が絶えず聞こえてきます。

気になるのは人の声より、車の音です。クラクションやエンジン、ドアの開閉。上げればきりがありません。

金欠になる

コンビニは便利ですが、スーパーのように大安売りすることがありません。お財布への打撃は避けられないので、コンビニに通いすぎては金欠を招いてしまいます。友人曰く、実はこれが一番ダメージが大きかったそうです。

近くにあると、どうしても行きたくなってしまうのが人の性。強い自制心が必要になります。

③妥協せずに選んだ第一希望の家。住み心地は最高だけど……

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一目惚れ。人間相手にも通用する言葉だと思います。

どうしても欲しくなって、服やアクセサリー、趣味の物をちょっと無理して買った。誰でも一度や二度あるはずです。これがただの物なら、そこまで問題にはなりません。節約すれば何とか乗り切れます。ただし物件だと大変です。

駅近、立地条件にも恵まれ、築浅で間取りもちょうど良い。でも家賃が予算オーバー。そんなとき、あなたはどうしますか?

「家賃は厳しいけど、こんなに良い物件は他にないかもしれない」

「毎月節約すれば、何とかなるかも」

そんな頑張り屋さんには特に注意が必要。

私と同じように地方から上京してきた同僚がいましたが、「新宿に住むのが憧れだったから」と家賃の高い地域で家を決めたそうです。

夢が叶って嬉しい反面、「せっかく新宿に住んでいるのに、遊ぶお金がない!」と、節約に明け暮れる日々が始まってしまったと嘆いていました。

一人暮らしの節約は、物件探しから始まります。

家賃とは、毎月決まった額の固定支出です。これはどう頑張っても削減することはできません。ですから、どんなに良い条件でも予算オーバーの家は選ぶべきではないでしょう。

家賃は収入の三分の一、といいます。

でもその言葉をそのまま受け取るのではなく、一度シミュレーションしてみましょう。光熱費、食費、交際費、洋服代などなど。全て合わせるといくらになりますか?

残りの額が、家賃に回せる予算になります。

④公園が目の前にあって眺めが良い!と思ったら……

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公園近くの物件は、たいてい資産価値が高く設定されています。

その理由は、2つ。公園はとびきりの癒やしスポットです。自然はあり、遊び場はあり、気分転換には最適でしょう。

そして、公共施設である公園が取り壊されることはないので、高層マンションが建つこともありません。

しかし、単身者にとっての公園近くの物件はどうでしょうか?

まず公園に集まる、子供の明るい声。普段は気にならなくても、時として騒音と感じることがあるかもしれません。たとえば風邪を引いて寝込んでいる時。疲れて家でゆっくり休みたい時。そういう時は、どんなに可愛い子供の声でも、気になってしまうものです。

そして公園に植えられている緑や池。虫の繁殖地帯が側にあると、それだけ被害は甚大。

私が住んでいたのは六階でしたが、それでも虫被害はありました。しかしそれ以上に頭を痛めたのは、鳩です。よくベランダにフンをされてしまって、掃除しても掃除しても追いつかない。洗濯物はいつも部屋干しでした。室外機に巣を作られてしまった部屋もあったそうです。

ファミリー層にとってはメリットが大きい物件でも、一人暮らしにはデメリットが目立ってしまうことがあります。しかもこのデメリットは、実際に住んでみないと分からないことです。

よっぽどのこだわりがない限り、家賃が高くつく公園近くを選ぶ必要はないでしょう。

⑤隣人の迷惑行為にうんざり。住む前にやるべき隣人トラブル回避法!

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「家を探すときは、廊下を見なさい。それから両隣のベランダとゴミ置き場も」

これははじめて一人暮らしをする際、母に言われたことです。

間取りや立地条件、家賃……全ての条件を満たしていても、台無しにしてしまうことがあります。それが隣人トラブルです。

私は母の教えに従って、廊下やベランダ、ゴミ置き場におかしなところはないか確認して、物件を決めました。そのおかげか、今まで一度もトラブルに巻き込まれたことはありませんでした。

しかし、隣人トラブルに悩んでいた友人も少なくありません。

私も実際に目にしたトラブルを、母の言葉とリンクさせてご説明します。

廊下

廊下に自転車やベビーカー、三輪車などを置いている物件は注意が必要です。というのも、廊下は共用部分。誰もが使う場所を、自分のもののように扱う人がいるということだからです。

火災や災害が起こった時など、いざという時廊下が狭いと危ないですよね? そして、それらを見逃す管理会社にも責任があります。

ベランダ

「隣の部屋がベランダにゴミを置いてて、すごく迷惑してる」

そんな友人の嘆きを聞いて、彼女の部屋に行ってみました。ベランダは廊下と違って共用部分ではありません。何がどうして迷惑になるのか。それは、ベランダを開けてすぐ分かりました。

まずニオイ。

甘い果実が腐ったような異臭がしました。下を見ると、どこからかジュースが流れてきたのです。しかもアリたちがむらがって、悲惨なことになっていました。

おそるおそる隣をのぞき込むと、転がっている空き缶。そしてゴミ袋がいくつも。異臭と残ったジュースが、友人のベランダに流れ込んできたのです。

友人は女性で、学生だったため、隣人に直訴することはできませんでした。そのため大家さんに掛け合い、一時的に被害はなくなりました。けれど、しばらく経つと、また隣人はベランダにゴミを置くようになったそうです。

ゴミ置き場

ゴミ置き場でも、そのアパートの住人の姿が透けて見えます。

ちゃんと曜日は守られていますか? 指定のゴミ袋は使われていますか? ゴミが散らかっていたり、荒れたりしていないでしょうか?

たかがゴミ置き場、されどゴミ置き場です。

守られて当然のルールがおろそかにされている物件は、あまり良いとはいえません。そしてここでも管理会社の手腕も分かります。

今のご時世、住人同士が直接交渉するのはとても危険です。管理会社に頑張ってもらわなくては、安全に住むことができません。

「家を探すときは、廊下を見なさい。それから両隣のベランダとゴミ置き場も」

母が言ったのは、隣人のモラルだけでなく、管理会社の仕事ぶりも見なさいという意味だったのかもしれません。

番外編 ~不動産屋さんに聞いた残念話~

私は内覧する際、必ず不動産屋さんと仲良くなります。その方が楽しいからという理由と、色々情報を仕入れたいという下心からです。

そこで私が聞いてびっくりした2つをお話をお伝えします。

念願の恋人GET!同棲したいと思ったけど……

恋人ができたら誰だって浮き立つもの。好きになればなるほど一緒にいたいと思い、同棲をはじめるカップルもいるでしょう。

しかしここで落とし穴。同棲は無断住居となり、賃貸契約違反になるのです。

大好きな人と暮らすためには、二人暮らしOKの部屋に引っ越さなくてはならない。愛と引き替えに、手痛い出費がある……そんなお客さんが少なくないそうです。

ネットで宣伝されている物件!人気ないい部屋だと思ったけど……

最近はネット上で、全国の賃貸マンション・賃貸アパートの情報が検索できるサイトが増えています。そういうところで目星をつけて、不動産屋に行く人も多いのではないでしょうか?

そんな情報サイトを見る人は、物件を探している人だけではありません。何と泥棒をしようという人も見ているそうで……

老舗の不動産屋さんいわく、ネットに掲載されている家賃や間取り、セキュリティ情報は泥棒にとっても貴重な情報なのだということ。家賃でその部屋に住む人の経済状況を知り、間取りで窓の位置、セキュリティ情報で侵入の難易度をはかるそうです。

昔はここまで情報公開されていませんでした。けれど今は、知ろうと思えば何でも知ることができる便利さがあります。

しかしその便利さは、泥棒という悪意を招いてしまっているということを、十分気をつけなくてはなりません。

終わりに

いかがだったでしょうか?

家探しは、家賃、間取り、立地条件だけ決めることはできません。ですので今回は、実際住んでみて分かる情報を中心にまとめました。

とてもしっかりした人であれば、回避できる失敗もあったかもしれません。ただ初めての一人暮らしとなると、できるだけ問題点の少ない部屋を選んだ方が良いでしょう。

全ての条件をクリアすることはとても難しいでしょう。

けれど、今回の失敗談を元に『実際に暮らしたらどうなるか?』を想像しながら探せば、きっと満足度の高い部屋を見つけることができるはずです。

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